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3月
09
2009

噂のクラウドコンピューティングってなに?

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IDCの発表によると、2012年までにクラウドコンピューティングに対する企業の投資額は$42,000,000,000にもなるそうです。

で、そのクラウドコンピューティングってなに?

という話なのですが、まずは今回のIDCの発表にくっついているグラフを見てみましょう。最初の円グラフです。

「現在のクラウドコンピューティングについて、あなたの意見は?」
(IT executives and CIOs in APEJ, Jan 2009)

8% ベンダーの誇大広告に過ぎない
18% 今までの技術の名前を変えたに過ぎない
22% 決断を下すには時期尚早だ
25% 興味深いが、弊社ではまだ導入しない
17% とてもいいが、まだサービスの種類が豊富とはいえない
10% これは本当にすばらしい

ということで、否定的な意見が26%、肯定的な意見が52%と、これから来そうだということがわかりますね。

で、肝心の「クラウドコンピューティングとは?」ですが、一言で言うと

パソコンをネットにつなぐと、どこにどんなサービスやデータがあるかを利用者があまり意識することなく、いろんなサービスやデータを利用できる。

ようにするための仕組みです。いつもどおり、厳密に言うと少し違うんですが、利用者の目から見るとまあこんなもんだ、と思ってください。

「今までだって、インターネットにつなげばいろんなサービスが利用できたじゃないか。」というのと根本的に違うのは、上記下線部の「(雲=クラウドのようなインターネット上で)どこにどんなサービスやデータがあるかを利用者があまり意識することなく」という部分です。

何のことを言っているかわかりにくいと思うので、まずはわかりやすい例を見て見ましょう。
まずgoogle.co.jpで「NY IT コンサル」というキーワードで検索してください。美頼ITソリューションズなどが列挙されますね。
次にgoo.ne.jpで「NY IT コンサル」というキーワードで検索してください。スポンサーリンクの下には、さっきgoogleで検索したのとまったく同じ情報が出ていますよね?
つまりこれは、googleもgooも同じ検索用データ・検索エンジンを使っている証拠であり、利用者はそんなこと意識せずに好きな検索サイトを使っていればいいのです。
これが、「データがどこにあるか利用者は意識せず使っている」の例ですね。

もちろん、実際には既存のインターネットの仕組み上に、「必要に応じてあっちこっちから情報やサービスを引っ張ってくる」という仕組みを追加しただけですから、既存技術の延長だと否定的な専門家も多い状況です。例で挙げたgoogleとgooの情報共有だって、最近始まった話じゃありません。ただ、やはり一般の利用者にとっては、これはどんどん進めてもらって「いろんな機能やデータを使うために、いろんなWebサイトにいく必要がある」という現状を打破してもらいたいものですよね。この「インターネット上に散在するサービスやデータを一般利用者が最大限利用できるようにうまいことやってよ、技術者さん!」という思想こそが「クラウドコンピューティング」です。

世の中には、クラウドコンピューティングにとても否定的な技術者さんやベンダーさんもいっぱいありますが、どうもその話を聞いていると、技術的なことばかり話していて(確かに技術的な飛躍的進歩はほとんどないのです)、あまり利用者側の立場に立っていないんじゃないかなーと思うことが多いです。もちろん肯定的な立場のベンダーさんの中にも、うまくクラウドコンピューティングを説明できてないところも多いようですが。

ということで、もうこのBLOG記事を読んだあなたはクラウドコンピューティングの本質が何かわかったといっても過言じゃないでしょう。今日から、「あ、これもクラウドコンピューティングじゃない?」という目でネットのサービスや機能を見てみてください。きっと新しい発見があります。

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